「空き家を相続したけれど、どうすればいいの?」──そんな不安を抱えていませんか?
親が住んでいた実家を相続したものの、自分はすでに別の場所に住んでいて、使う予定もない…。でも、「思い出があるからすぐには手放せない」「とりあえずそのままにしている」という方は少なくありません。
しかし、空き家は“持っているだけ”でもお金がかかります。固定資産税や火災保険、草刈りや修繕費…。さらに、管理を怠ると建物の老朽化が進み、ご近所トラブルや防犯上の問題につながることもあります。
最初は「そのうち考えよう」と思っていても、時間が経つほど建物の状態は悪化し、結果的に大きな出費につながるケースも少なくありません。特に近年は、空き家問題が社会的にも大きな課題となっています。
だからこそ大切なのが、「空き家を持ち続けると、実際にどれくらいお金がかかるのか」を早めに知っておくことです。
この記事では、相続した直後に必要なお金や毎年かかる維持費、放置するリスク、売却や解体に必要な費用、後悔しにくい選択肢の考え方などをわかりやすく解説していきます。
「まだすぐには決められない…」という方も大丈夫です。
まずは“空き家のリアル”を知ることから、一緒に整理していきましょう。
★★★この記事はこんな方におすすめ★★★
★★★目次★★★
1.空き家を相続したら、どんなお金がかかるの?
1-1: 相続した瞬間から費用が発生するの?
空き家を相続すると、「住んでいないからお金はかからない」と思われることがあります。しかし実際には、相続した瞬間から少しずつ費用が発生していきます。
まず必要になるのが、「相続登記」です。これは、不動産の名義を亡くなった親から相続人へ変更する手続きのことで、2024年からは相続登記が義務化されました。登記を自分で行うこともできますが、司法書士へ依頼する場合は登録免許税や司法書士報酬などを含めて5万〜10万円程度が目安になります。
さらに、空き家を所有している限り毎年発生するのが、固定資産税や都市計画税です。実際に住んでいなくても、「所有している」というだけで支払い義務が発生します。
また、空き家は人が住まなくなると一気に傷みやすくなるため、定期的な管理が必要になります。近くに住んでいれば自分で対応できる場合もありますが、遠方に住んでいる場合は管理代行サービスを利用するケースも多く、その分費用もかかります。
さらに、防犯対策も重要です。空き家は不審者の侵入や不法投棄の対象になりやすいため、定期的な見回りや管理が欠かせません。
「とりあえず置いておく」という選択でも、実際には少しずつお金がかかり続ける——。まずはその現実を知っておくことが大切です。
1-2: 相続時に払う税金って何がある?
空き家を相続すると、「相続税って必ず払うの?」と不安になる方も多いと思います。しかし、実際には相続税がかかる人は限られています。
相続税は、相続した財産の総額が「基礎控除額」を超えた場合にのみ課税されます。
基礎控除額は、3,000万円+(法定相続人の人数×600万円)で計算されます。
たとえば、相続人が2人の場合は、
3,000万円+600万円×2人=4,200万円
までが非課税となります。
つまり、空き家だけでなく、預貯金、土地、有価証券、生命保険金なども含めた総額で判断されるのです。そのため、「実家だけだから大丈夫」と思っていても、他の財産と合わせると相続税が発生するケースもあります。また、空き家の土地は評価額が高くなることもあるため、都市部では注意が必要です。ただし、相続税には「小規模宅地等の特例」など、税負担を軽減できる制度もあります。条件を満たせば、土地評価額を大きく減額できる可能性があります。
一方で、相続税だけでなく、登録免許税、司法書士費用、戸籍取得費用など、手続きに関わる費用も発生します。
相続は、精神的な負担だけでなく、お金や手続きの負担も伴います。だからこそ、「何にどれくらい費用がかかるのか」を早めに整理しておくことが安心につながります。
2.空き家を維持するには、年間どれくらいかかるの?
2-1: 具体的にどんな維持費があるの?
空き家を所有していると、「誰も住んでいないのだから、そんなにお金はかからないのでは?」と思われることがあります。しかし実際には、住んでいなくても毎年さまざまな維持費が発生します。
まず大きいのが、固定資産税と都市計画税です。これは土地や建物を所有している限り毎年支払う必要があり、一般的な戸建て住宅では年間5万〜15万円程度が目安になります。
さらに、火災保険や地震保険の費用もあります。空き家は人が住んでいる家よりも劣化や火災リスクが高いと判断されることがあり、契約内容によっては保険料が高くなるケースもあります。
また、建物を維持するための管理費も必要です。草刈り、庭木の剪定、室内清掃、換気、通水、郵便物の確認などを定期的に行わないと、建物の傷みが急速に進んでしまいます。特に人が住まなくなった家は、湿気がこもりやすく、カビや害虫が発生しやすくなります。水を流さないことで排水管の臭いが上がってくることもあります。
さらに、台風や大雨のあとには、屋根の破損や雨漏り、外壁のひび割れなどが起きていないか確認する必要もあります。小さな修繕でも積み重なると意外と大きな出費になります。
これらを合計すると、空き家の維持費は年間10万〜30万円程度かかるケースが一般的です。
「とりあえず持っておこう」と考えていても、実際には毎年少しずつお金が出ていくのが空き家の現実です。だからこそ、「今後どうするか」を早めに考えることが大切になります。
2-2: 管理を外注するといくらかかる?
空き家が遠方にある場合や、忙しくてなかなか現地へ行けない場合は、管理を専門業者へ依頼する方法があります。
空き家管理サービスの費用相場は、月10,000円程度が一般的です。サービス内容としては、建物の外観確認、室内換気、通水、郵便物の整理、簡単な清掃、庭や敷地の確認などがあります。さらに、草刈りや庭木の剪定、雪下ろし、害虫対策などは別料金になるケースも多く、内容によっては年間で数十万円かかることもあります。
ただし、管理を外注するメリットは非常に大きいです。特に遠方に住んでいる方にとっては、「台風のあと建物が大丈夫か心配」「ポストが郵便物であふれていないか気になる」といったストレスを減らすことができます。
また、定期的に人が出入りしている家は、防犯面でも安心感があります。空き家は放置されていると判断されると、不法侵入や不法投棄の対象になりやすいためです。
一方で、「管理費を払い続けるくらいなら、売却や解体を考えた方がいいのでは?」と感じる方も少なくありません。
だからこそ大切なのが、今後使う予定があるのか、何年間維持する予定なのか、どこまで自分で管理できるのかを整理することです。すべてを業者に任せるのではなく、「草刈りだけ外注する」など、一部だけ依頼する方法もあります。自分でできる管理と、外注した方が安心な部分を分けて考えることが、無理なく空き家を維持するポイントになります。
3.空き家のまま放置するとどうなる?
3-1: 空き家を放置すると何が起きるの?
「まだ急いで決めなくてもいいかな…」そう思って空き家をそのままにしている方は少なくありません。
しかし、空き家は人が住まなくなった瞬間から、少しずつ劣化が進んでいきます。特に木造住宅は湿気に弱く、換気がされない状態が続くと、カビ、腐食、シロアリ被害などが発生しやすくなります。最初は小さな傷みでも、数年放置すると大規模な修繕が必要になるケースもあります。
また、屋根や外壁が老朽化すると、台風や地震の際に倒壊リスクが高まります。さらに、雑草の繁殖、庭木の越境、ゴミの不法投棄などによって景観や衛生環境が悪化し、ご近所トラブルにつながることもあります。
近年は空き家問題が深刻化しており、管理されていない空き家は行政から「特定空き家」に指定されるケースも増えています。「特定空き家」に指定されると、改善指導・勧告・命令などが行われ、改善されない場合は行政代執行によって強制解体されることもあります。その際の費用は所有者負担となり、数十万〜数百万円請求されるケースもあります。
さらに注意したいのが、固定資産税の優遇措置です。住宅が建っている土地には税金の軽減措置がありますが、「特定空き家」に指定されると、その特例が外れ、税額が最大6倍になる可能性もあります。
つまり、「放置する」という選択が、結果的に最もお金がかかるケースもあるのです。
3-2: 近隣トラブルでお金がかかることもあるの?
空き家を放置していると、思わぬ形で近隣トラブルにつながることがあります。雑草が隣地まで伸びる、害虫やネズミが発生する、悪臭が出る、落ち葉が周囲に散るなど、小さな問題が積み重なって苦情になるケースは少なくありません。特に長期間放置された空き家は、「管理されていない家」という印象を与えやすく、ご近所の不安につながります。
さらに怖いのが、自然災害による被害です。屋根瓦が飛ぶ、外壁が崩れる、ブロック塀が倒れるなどによって、隣家や通行人へ被害を与えてしまうことがあります。その場合、所有者責任を問われ、損害賠償が発生する可能性もあります。
また、空き家は放火や不法侵入のリスクも高く、防犯面で地域に不安を与えてしまうこともあります。空き家問題は、「自分の家の問題」であると同時に、「地域との関係」にも影響する問題です。
だからこそ、
・定期的に管理する
・早めに活用方法を考える
・必要に応じて売却や解体を検討する
といった対応が大切になります。
4.空き家を手放すときに必要なお金は?
4-1: 空き家を売る場合にかかる費用は?
空き家を売る際にもさまざまな費用がかかります。事前に把握しておかないと、「思ったより手元に残らなかった…」というケースも少なくありません。
まず必要になるのが、不動産会社へ支払う仲介手数料です。
一般的には、「売却価格×3%+6万円+消費税」が目安となります。たとえば1,000万円で売却した場合、約40万円程度の仲介手数料がかかる計算です。
また、相続した空き家の場合は、
・相続登記
・名義変更
・住所変更登記
などが必要になるケースもあり、司法書士への報酬が発生します。
さらに、土地の境界が不明確な場合は、測量費や境界確認費が必要になることもあります。古い住宅地では境界が曖昧になっているケースも多く、隣地とのトラブル防止のために測量を行うことがあります。
また、売却して利益が出た場合には「譲渡所得税」が発生する可能性もあります。
ただし、相続した空き家には一定条件を満たすことで利用できる特例制度もあります。「相続空き家の3,000万円特別控除」などを利用できれば、税負担を大きく減らせる場合があります。そのため、売却価格、必要経費、税金、最終的に手元へ残る金額を事前に整理しておくことが大切です。
また、最近では「古家付き土地」として売却するケースも増えています。
空き家の売却は、費用や税金も含めて考えることが失敗しないポイントになります。
4-2: 解体費用の相場っていくらくらい?
空き家を解体する場合、最も気になるのが費用ではないでしょうか。
解体費用は建物の構造や立地条件によって大きく変わりますが、一般的な木造住宅の場合、1坪あたり3万〜6万円程度が目安になります。たとえば30坪の木造住宅であれば、100万〜200万円前後になるケースが多いです。
一方で、鉄骨造や鉄筋コンクリート造などの建物は、より強力な重機や特殊な作業が必要になるため、木造より高額になる傾向があります。
また、解体費用は建物本体だけではありません。
・ブロック塀
・庭木
・物置
・カーポート
・井戸
・浄化槽
などの撤去費用が別途必要になることもあります。
さらに注意したいのが、アスベストです。古い建物には、屋根材や外壁材などにアスベストが使用されている場合があります。アスベストが含まれている場合は、法律に基づいた特別な処理が必要となるため、追加費用が発生するケースがあります。
また、工事を始めてから、「地中から古い基礎や埋設物が出てきた」というケースもあり、その場合は追加費用が発生する可能性があります。
そのため、どこまでが見積に含まれるのか、追加費用が発生する可能性はあるかを事前に確認しておくと安心です。
また、多くの自治体では空き家解体の補助金制度を設けています。条件を満たせば数十万円の補助を受けられるケースもあるため、事前に自治体へ確認してみることをおすすめします。
5.相続した空き家、結局どうするのがベスト?
5-1: 売る?貸す?解体する?どう選ぶ?
相続した空き家について、「結局どうするのが正解なの?」と悩まれる方はとても多いです。ただ、空き家の活用方法には「これが絶対正しい」という答えはありません。大切なのは、「自分にとって無理のない方法を選ぶこと」です。
たとえば、
・今後住む予定がある
・子どもが使う可能性がある
のであれば、維持しながら管理する選択肢もあります。
一方で、
・使う予定がない
・管理が負担になっている
・遠方でなかなか通えない
という場合は、売却や解体を検討した方が負担を減らせるケースもあります。
また、最近では空き家活用の方法も多様化しています。賃貸住宅、シェアスペース、トランクルーム、地域施設、カフェ、民泊などへ活用されるケースも増えています。特に古民家ブームの影響で、古い家をリノベーションして活用する例もあります。
ただし、活用には、初期投資、修繕費、管理費、法律確認などが必要になるため、「とりあえず貸せばいい」というほど簡単ではありません。だからこそ、どれくらい費用がかかるのか、どのくらいの収益が見込めるのか、自分で管理できるのかを冷静に整理することが大切です。
感情だけで決めるのではなく、将来の負担や生活も含めて考えることが、後悔しない選択につながります。
5-2: 相続前に準備しておけることは?
空き家問題で最も大変なのは、「何も決まっていない状態」で突然相続が発生することです。だからこそ大切なのが、親が元気なうちに家族で話し合っておくことです。
相続は突然やってきます。その時になってから、「誰が相続するの?」「この家どうするの?」「売る?残す?」と慌ててしまうケースは少なくありません。
さらに、家族間で意見が分かれてしまい、話が進まなくなることもあります。
そうならないためにも、事前に次のようなことを確認しておくと安心です。
・誰が相続するのか
・名義はどうなっているのか
・固定資産税はいくらか
・建物の状態はどうか
・今後住む予定はあるのか
・売却や解体を考えているのか
また、親自身の希望を聞いておくこともとても大切です。本人の想いを事前に知っておくだけでも、相続後の判断がしやすくなります。
相続の話は、どうしても避けたくなるテーマかもしれません。しかし、元気なうちだからこそ冷静に話し合うことができます。早めに準備しておくことで、お金の負担、家族間のトラブル、手続きの混乱を大きく減らすことができます。
「まだ先の話」ではなく、「今できる準備」を少しずつ始めておくことが、将来の安心につながります。
★★★最後に★★★
今回は、空き家を相続したらどれくらいお金がかかるのかについて解説しました。
解体工事は一生のうち何度も依頼するような事柄ではないからこそ、後悔のないかたちで進めたいものです。今あるものに感謝し手放すとともに、新しい価値をつくっていくことでもあります。
KOHSHINでは、解体工事業の建設業許可を取得しており、万が一の事故に備えて対人対物賠償保障の保険に加入しております。また、古物商の許可も得ており、廃棄物を除く不用品の回収が可能です。「お客様にやさしく」、「近隣にやさしく」、「環境にやさしく」をモットーに、お客様が安心して工事を任せられ、未来に繋がる確かな選択ができるよう全力でサポートいたします。
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